駅周辺整備に関する市民参加のこれまでの経緯

b0044653_14392795.jpg 新潟県と新潟市は平成四年度から新潟駅周辺整備の計画を始めました。平成十一年度には、市民との意見交換会「わいわいガヤガヤエキ(駅)サイト」という名前で二回の意見交換が行われ、平成十二年度には、計画の策定方針をがまとめられました。そして、平成十三年度から十四年度にかけては、いろいろな方から案を求めるため、公開の設計競技を開催しました。そのときに大前提となったのが市民の意見を入れるということでした。

 これまで、大きな土木工事や公共工事の計画検討は、行政の内部だけで進められるケースが多くありました。しかし、そこで一番大事な、「使うプロ(=市民)」の意見をどう入れるかということは、あまりありませんでした。使うプロが集まり、「自分たちはこういうものを作りたいんだ」ということを、どんどん言おうじゃないかということを、市民参加として行いました。

 設計競技では、行政側は、面積や高さなど、詳細な応募要項というものを作りました。そして私たち市民は、みんなで何回もワークショップを重ねて、こんな駅にして欲しいと「市民の想い」という応募要項別冊(PDF566k)を作りました。「新潟らしい駅にしてほしい」「みんなの使い勝手がいい駅にしてほしい」等という要望が、五〇頁にわたり記載されています。設計競技への参加者全員に、これを一冊ずつお渡たししました。これに対して何らかの回答がほしいと。そして、それを審査の対象にするという約束をしました。
 こうした背景の中で一次審査が行われ、五つの作品が選ばれました。そして、その方々と市民とで、意見交換をしました。「あなた、こういうことを言っているけれども、本当に新潟のことを知っているのか」とか「屋根を作ったって、雪が積もったらどうなるの」という市民にとって切実な話を、五名の設計者の方々にぶつけました。さらに「市民の想い(パート2)」(PDF566k)という冊子を作り、五名の方に差し上げ、これに対して回答がほしいということを行いました。最終的には、芸文の能楽堂で、市民が見守る前で公開審査が行われ、堀越さんの案が最優秀となりました。

 しかし、ここで市民参加をお終いにしてしまうと、ある日突然整備が行われ、「なんだ、あのとき言った意見と違うものが出来ているじゃないか」という話になりかねません。
 
 そこで、駅前広場の基本設計段階でも、市民と設計者の意見交換を五回開催しました。「設計競技の時にはこういうことを言っているけれども、実際はどうなのか?」というあたりの議論を、設計者と市民の間で進めながら、駅前広場整備の基本設計はまとまった訳です。
 ただ、基本設計がまとまった段階では、「実施設計が本当に基本設計どおりになるのだろうか?」という話も市民の間からは出ていました。こうした経緯があって、今回、新潟駅南口広場実施設計ワークショップが開催されているのです。
 
今回のワークショップでは、「基本設計とどういうところが変わっていて、それはどういう理由なのか」ということを、みんなで確認しつつ、できた後の「使い勝手」つまり「どう使うか」というところを、みんなで確認し、設計者に意見を伝えようというのがねらいです。<市民にとっては、「どう使うか」が一番大事なポイントだと思います。「市民の使い勝手の意見が実施設計にどう反映されるか」が、良い設計、良いものになるかどうかの決め手ではないかと思います。
 
 <実施設計がきちんと固まる前に、自分たちはこういう駅にしたい、こういうふうに使いたいということを今のうちに言っておこう。そうしないと、いざ南口広場を使おうとした時に、「水栓がないじゃないか」とか「下水がないから水も流せない」「こんなテントも張れないじゃないか」等々、様々な不便が出てきます。これは非常にもったいないことです。今のうちに要望をどんどん言っておこう!そういうことを言い合う会を、今回と次回の2回に分けてやりたいと思っています。三回目(三月十一日に開催)には、私たちの使い勝手に対する要望が、どう具体的に実施設計に活かされたという報告会を開き、お聞きしたいということで考えています。
(駅きかく会議・代表 小疇弘一)
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# by niigata-eki | 2007-01-31 14:26 | これまでの経緯  

【速報】第5回「将来の新潟駅駅前広場を考える市民の集い」〜基本設計案発表!!〜〜  

b0044653_17353670.jpg 第五回「将来の新潟駅駅前広場を考える市民の集い」が、平成17年2月26日(土)新潟市中央公民館で行われました。第一報ということで当日の様子をお知らせします。今回は基本設計案のお披露目の意味もあり新聞に加えてテレビクルーの姿も。写真(上)は模型を使って設計案を説明する堀越氏。//
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# by niigata-eki | 2005-02-28 17:51 | ワークショップ結果報  

第4回「将来の新潟駅駅前広場を考える市民の集い」  〜意見交換最終ラウンド〜

b0044653_1723928.jpg 第四回「将来の新潟駅駅前広場を考える市民の集い」が、平成十六年十二月十八日(土)に白山会館で開催されました。
 寒い雨の日ということもあって、参加者は前回のワークショップから継続して出席している方が多かったようです。「新しい人が少なくて残念」という声も聞こえましたが、継続して参加して下さる方がいるということは、大変に嬉しいことです。
 各参加者とも、事前に自分の意見を考えてきたようで、意見交換ではその熱い想いが通じてきました。これからも一緒に創っていきましょう。そして常に、新しい人・新しい意見を求めていきたいと思っています。
 さて、今回のワークショップは、前半に設計チームから駅前広場基本計画案についての説明が、スライド等を交えて行われました。前回までに出された市民意見が反映され、広場の計画案が変更されていました。万代側の広場(プラザ)は割と直線的なレイアウトでしたが、南口側の広場(プラザ)は三つの楕円で構成されたものになっていました。
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 その後、休憩を挟んでのグループワーク。いつもグループ分けにはドキドキします。毎回グループ分けの方法は工夫が施されており、楽しみの一つでもあります。今回は、休憩時に各自が使った紙コップの底に貼られたシールの色で4つのグループが構成されました。
 グループワークでは、用意されたシート(様々な利用者の視点での広場の使い勝手等)について自分の考えを書き込み、その後グループ内で意見交換を行いました。グループのメンバーには設計チームの人も加わり、直接、設計者と意見交換ができました。みんな前では照れてしまい、なかなか質問できないという人には、とても良かったのではないでしょうか。
 その後、各グループで話し合われた内容を、グループの代表が発表しました。駅前広場の動線や水辺や樹木のメンテナンスのこと、けやき通りの光のページェントと広場の連携、新交通システムのことなど、様々な意見が出されました。
 最後に設計チームからのコメントを頂きましたが、今回は市民にとっても設計チームにとっても、非常に有意義な意見交換であったと感じました。市民にとっては、自分達の意見が実際に計画案に反映されていくということは、大変嬉しいことです。我々は設計には素人である人たちが多いと思いますが、利用者の視点、様々な切り口からみると、専門家では思いつかないようなアイデアがでてきます。事実、今回の意見交換で、設計チームの方々も非常に喜んでいらっしゃいました。まず自分の意思を伝えましょう。「専門家に任せておけばいい」という考えは捨ててみませんか。そして、新潟の子孫(未来)に素晴らしい街(駅)を残していきましょう!(世話人:本間和人)
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# by niigata-eki | 2005-02-28 17:11 | ワークショップ結果報  

出張PR大盛況!!

b0044653_1715615.jpg 昨年の十一月に市内四カ所で開催した出張PRは、おかげさまで盛況に終わりました。
 会場には計画案の模型やパネルを展示しましたが、多くの方々からこれらに関心をお寄せいただき、色々な質問・意見を頂戴しました。本当にありがとうございました。いただいたご意見等は、しっかりと設計者に伝えました。(ご意見の概要は、別紙をご参照下さい)
 現状では、駅周辺整備への市民の関心は決して高いとは言えません。しかし、このような取り組みを継続して行っていくことで、より多くの市民が駅周辺整備に関心を持ち、そして様々な機会に参加して頂きたいと駅きかく会議では考えています。
 駅きかく会議は、今後も、このような取り組みを随時行っていきたいと思います。
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# by niigata-eki | 2005-02-28 17:00  

「駅きかく会議」世話人コラムpart5

世話人  山田 洋子
 舞台が三分の一に仕切られて、右端と左の端には市民の想いがいっぱい詰まったシーンが用意されているのに、「中央は幕が引かれないとわからない」というのが今の駅前広場構想の現状です。どういうことかと申しますと、南北の駅前広場を結ぶ中央の高架の下はJRの所有になるのですが、JRがどんな構想を持っているのか全くわからないということです。周辺の民間企業もどんな構想で整備をするのかも未知数です。
 今、行政は市民と協働することの意味を受け止められるようになり、積極的に市民の意見を聞く姿勢に変わってきました。この駅広場の構想に対しても、市民と行政と設計者が忌憚のない意見を言い合っています。しかし、JRをはじめとする周辺の民間の方々は、「新潟を良くしたい」「みんなで盛り上げていこう」という行政や市民の一体的な想いに関心を示していません。JRや民間企業は、「顧客満足」ということが起業するときから大切な視点で、市民と協働していくことが近道なのだということに是非気がついて欲しいと思います。
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# by niigata-eki | 2005-02-28 16:52 | 世話人コラム  

「駅きかく会議」世話人コラムpart4

世話人 吉川 茂
 
 新潟駅高架化に伴い、駅周辺を整備する必要が生じました。そこで私たちは、駅きかく会議を立ち上げ、広く市民の参加を得て、いろいろな考え方や希望をお聞きし、その実現に努力しようと思ってやって参りました。
 駅は一体誰のものであろうか、大きく申し上げれば国民全体のものであり、小さく申し上げれば市民のものであろうと思います。即ち駅は市民とJRと共存共栄の関係にあると思います。
 そこで考えなければならないことは、このような大事業を為す時の行政の取り組み方の問題です。大事業であればあるほど事前に住民に提案し説明し官と民が一体となって成し遂げなければならないと思います。その点、市の取り組みに配慮がなかったことは残念です。
 俺は「市」だ俺は「市民」だと云う構えた姿勢ではなくもっとくだけた互いにへりくだった態度が必要だと思います。この大事業の成功はかかって、住民との十分な話し合いが大切と痛感します。

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# by niigata-eki | 2005-02-28 16:36 | 世話人コラム  

設計者からの一言コラムpart3

鳳コンサルタント環境デザイン研究所  佐々木葉二 さん
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 駅前広場を市民参加のもとでつくろうという画期的な試みは、コンペ結果の発表時点から、全国の方々から期待されてきました。行政や設計者だけが駅前をつくるのではなく、主人公である市民がつくるプロセスに参加し、「使い手」の視点を設計に反映させる・・・これは一番市民にとって関心のあることだと思います。その意義についてはすでに、我々設計チームの他のメンバーから述べられています。そこで今回は、広場の設計(ランドスケープデザイン)担当者として、これまでの四回のワークショップから何が得られたのかを考えてみました。広場という空間は、身近なものでありながら案外日常意識されていないものです。しかし、全員で考えると短時間で様々な立場での多くの意見がでました。若い人だけでなく中年やお年よりも共に集いたい、新潟らしさ、安全性、賑わいと静けさの両立、駐輪・駐車場の確保、サッカー開催時や季節イベント時の人の行動パターン、毎日の学生、主婦の歩きやすい道、など・・・・これら市民でないと出てこない発想を生かし、新潟駅前広場をより美しく、使いやすく、全国に誇りをもてる広場にしようではありませんか。
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# by niigata-eki | 2005-02-28 16:03 | 設計者からの一言コラム  

設計者からの一言コラムpart2

b0044653_17512621.jpg (株)アプル総合計画事務所 中野 恒明

 新潟駅駅舎駅前広場計画のワークショップは今年度五回予定されています。これまでの三回のワークショップを通して、地元の皆様の熱い思い、期待を強く感じています。あと残すは二回です。
 私どものコンペ案は、短い期間でしたがチームの総力を挙げて提案したものです。古町・萬代橋から東大通りから新潟駅、そして弁天線を介して鳥屋野潟へとつながる「都市軸」の実現、南北一体の駅前広場を「都市の庭」として造り上げる。しかも広場は市民に親しまれるべきもの、その様な思いを提案の形にしました。機能中心から環境や市民主体のまちづくり、それを、中央に大きな歩行者広場を設け、かつ東西に交通機能を配する、おそらく国内でも初と言ってもよい形式の駅前広場ではないでしょうか。これもワークショップの過程の中で、より良い形に修正が加わりつつあります。また現実のものとなりつつあります。
 市民の方々とイメージを共有しながらつくり上げるプロセスの大切さ、そして美しく使われてこそ、良い空間であり、良いデザイン、そして親しまれる場所として評価されます。おそらく、このプロセスが時代の転換点の中で、「新潟駅広方式」として全国的に注目される新たなモデルとなるはずです。引き続き、より多くの市民の方々の参画を期待しています。
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# by niigata-eki | 2005-01-05 17:53 | 設計者からの一言コラム  

設計者からの一言コラムpart1

                    アーキテクトファイブ 代表
                        芝浦工業大学 教授
                             堀越英嗣

 今回の新潟駅駅舎駅前広場計画のワークショップは設計担当者として大変期待しています。といいますのは,競技設計で私たちのグループが選ばれたわけですが、そのときの私たちの提案は市民とともに考え、作る広場の提案でした。もちろん基本的骨格は提案していますが、市民が主役になる舞台ともいえる、駅舎を含めた南北に広がる駅前広場は「作り手の視点」だけでなく、市民が主役の「使い手の視点」を設計に反映させることで、「にぎわいのある広場、親しまれる広場」になると考えています。最終的な使い手の生の声を聞くことができる貴重なプロセスととらえているワークショップを通して市民の皆さんに実感を持って考え、提案して頂くことは設計を担当する我々にとって大きな後押しになります。このような「使い手の視点」を設計段階で反映させ完成まで見守ってゆくという手法は全国的にもユニークであり「新潟駅広方式」とでも名付けられる画期的な試みだと思います。これからの公共建築の重要なモデルとなると考えています。このようなワークショップの意義を理解して頂き、より多くの市民の皆さんに参加して頂きたいと希望しております。
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# by niigata-eki | 2005-01-05 17:47 | 設計者からの一言コラム  

「駅きかく会議」世話人コラムpart3

b0044653_17284415.jpg  世話人  橋本 浩一

 これからの都市づくりは、「市民の参加」そして「行政・市民間の合意」が重要な課題ではないでしょうか?新潟らしさとは何か?漠然とした思いですが、私は、新しいことを創れる地域が「新潟らしさ」の文化基盤ではないのかと思います。「新たな顔」、「新潟らしさ」づくり。そして「地域活性化」づくり。壮大なまちづくりの第一歩として、今、市民の参加が問われていると思います。

1. 提案競技応募要項の「計画づくりの視点」を熟読し、計画条件の動向に注視しつつ、市民に問うべき課題を整理すべきではないのでしょうか?

2. 審査委員長・関係者の方々も感想として述べておられますが、私も、「県都のシンボルづくり」実現に向け、市民のより積極的な参加を促すべく、問いかけができないものか?と思っています。

3. 今年、新潟は大雨による大きな被害を受けましたが、現在起こっている地球温暖化や地盤沈降等、将来の環境の変化にも対応すべく都市を創る必要はないのでしょうか? 鉄道連続立体交差化等、新潟駅周辺整備は「都市防災機能」の役割も担うべきかと思います。

 物事の仕掛けは大きく、推進には橋渡し役が必要です。それを担うのが黒子役、「駅きかく会議」であると私は勝手に想っています。
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# by niigata-eki | 2005-01-05 17:28 | 世話人コラム